雪の予報の中、PARCO劇場までの公園通りの坂を転ばずに行けるか?と不安になりながら出かけました。
このチケット、やっとやっと手に入れた1枚でしたので、雪が降ろうと槍が降ろうと滑ろうと転ぼうと電車が止まろうと行かねばならぬ、行かねばならぬ。
そんな思いの人は私だけではなく、PARCO劇場は満席。
そして、本当に観てよかった『笑の大学』。
三谷幸喜作品は必要火急のお出かけです。
この10年、色々なことから解放されて、惜しみなく趣味に時間を使うことが出来るようになって始めた観劇修行。
私自身のミーハーな好みもはっきりとわかるようになり、宝塚、ミュージカル、歌舞伎を中心に足を運んでますが、ストプレでも三谷幸喜作品だけは外せない。
コロナ禍真っ只中の2020年7月PARCO劇場で観た『大地』も本当に感動したけれど、今回の『笑の大学』は私の観劇修行でもONE of the BESTでした。
1996年西村まさ彦と近藤芳正で初演、98年再演。
素晴らしかった、ただただ素晴らしかった。
開演前に三谷幸喜のアナウンスがあります。
これは聞くべきです。
15分前と直前と2回、両方聞いた方がより面白い。
内容は続いてますが、違います。
お席はR列サイドブロック。
休憩なしの1時間50分でしたが、グイグイ引き込まれて一言の台詞も聞き逃すまいと集中できました。
笑って笑って、最後は何故か涙が溢れて…
今も最後の内野聖陽の顔を思い出すと涙が出ます。
『鎌倉殿の13人』でトキューサを演じた瀬戸康史。
こんなにいい役者だとは…
1本筋の通った脚本・演出家を真っ直ぐに演じていて、百戦錬磨の内野聖陽に一歩も引けを取らず、ふたりの間、芝居が本当によかった!
内野聖陽の検閲官も秀逸。
私は舞台の『笑の大学』は初見で、映画は見たのですが、これはやっぱり生の舞台で観るべき作品かと。
穴が開くほど舞台を見つめました。
幕が降りて拍手することも忘れてしまうぐらいの感動で、それは客席全部が同じだったとみえ、一拍置いてからの割れんばかりの拍手。
私も飛ぶように立ち上がりました。
東京公演は完売ですが、これから始まる全国ツアーのチケットがもし手に入るならばご覧になることを強く勧めます。
宝塚と歌舞伎以外のプログラムは買わない主義なんですが、終演後にプログラムも購入。
セットはずっと↑だけなんですが、浅草の舞台や稽古場も見えるような舞台でした。
こういう舞台に出会えるから演劇修行はやめられない。
よろしくお願いいたします。