昨日は宝塚花組の東京大千秋楽。
無事完走おめでとうございます。
そんな昨日、非常に評判がいい新作歌舞伎『ファイナルファンタジーX』に。
『髑髏城の七人』や『メタルマクベス』で通ったこの360°回転する劇場をこれほど効果的に使った舞台は初めてだったように感じました。
映像の使い方、豪華というか、壮大というか、素晴らしかったです,
お席は9列センターブロック。
このイラストはこの歌舞伎のための描き下ろしだそうで、写真撮影OKでした。
ステージアラウンド東京の迫力が伝わるといいな。
プログラムの菊之助丈の『いつの時代にも戦争や災害、さまざまな不幸が存在してきました。悲しみを乗り越え、未来をつくりたいという願いは、いつも人々とともにあり、たがらこそ「物語」が必要…』という言葉にコロナ禍を経験した今、『ファイナルファンタジー』を演る意味を感じました。
幕あきに中村萬太郎丈の23代目オオアカ屋の歌舞伎解説があるのですが、解説やらせたら日本一と思う萬太郎丈が見事に客席を温めます。
満席の客席に「今日、歌舞伎を初めて観る人？」という質問をしたら、4割ぐらいのお客様が手を挙げました。
そう、歌舞伎座とは客層が全く違う、50歳ぐらい年齢が低い観客でした。
FFファンの方々なんでしょうね？
この方々が歌舞伎好きになってくれれば、歌舞伎の未来は明るいかも。
宝の山を掴んで欲しい。
その方々にツケを使った見得の切り方講習をして、全観客で『ばーったり』と見得を切りました（笑）
で、萬太郎丈が「見得を切ってツケが入るここで拍手すると舞台と客席が一体化しますよ」と言ったところ、ホントに律儀に拍手があって、ゲームヲタは真面目な人たちなんだと感激しました
拍手が初心者とは思えなかった。
肝心の舞台ですが、全くFFを知らない私が観てもまあまあ理解できましたし、ちゃんと歌舞伎でした。
台詞とか現代劇なんですが、歌舞伎でした。
歌舞伎では上手いと思ったことがない米吉丈のユウナがとにかく可憐で、美しく。
またルールーという粋な姉さん的なお役が梅枝丈。
歌舞伎とは発声を変えていて、新たな魅力を感じました。
TBSのぶーなちゃんみたいなブタを抱いていて、変なの…と思ったら、あのブタはゲームでは重要なキャラだそうで、一緒に観劇した友人たちに教えてもらいました。
萬屋の女方ふたりがよかったわー。
ステージアラウンド東京の椅子にはエアヴィーヴが特別にセットされてはいたものの（菊之助丈の発案だとか）通しの7時間は私の腰には無理で、後編は日をあらためます。
後半が楽しみになる展開で、新しい挑戦にエールを送りたいです。
今まで観た新作歌舞伎で1番面白いと個人的には思いました。
前編の終演後は歌舞伎役者の扮装写真になったスクリーン。
パノラマで撮りましたが、迫力が伝わりましたか？
4/12まで、ステージアラウンド東京。
よろしくお願いいたします。
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