一気にいい舞台がかかった3月。
Wキャストを観ていたら体もお金も保たないのですが、これは譲れなかった『ジェーン・エア』
昨日は屋比久知奈ジェーンを。
何と最前列E列ほぼど真ん中で。
チケットの神様、本当にありがとう!
息遣いまで感じられる舞台との近さでしたが、オンステージシートがある関係なのか、ライトが舞台上にあり、度々私までライトを浴びることになり、結構眩しかったです。
それでも井上芳雄に見つめられた気がして(完全なる勘違い笑)天にも昇る心地でした。
屋比久知奈のジェーン、上白石萌音のヘレン。
ヘレンが舞台にいる時間は長くなく、1幕目の最初だけなんですが、その短い時間に上白石萌音に泣かされました。
やっぱり萌音ちゃんの芝居は細部まで巧くて引き込まれます。
そして、屋比久知奈のジェーン。
なんとも硬質で、強いジェーンで、私の感じる原作のイメージ通りでした。
より宗教色の強いジェーンでした。
細くて小さい体からどうしたらあの歌声が出るのかわかりませんが、パンチがある歌声でした。
でも、今回は今までとは違う歌い方だとも感じました。
井上芳雄がプログラムでジェーン役のふたりを「息を吸うように歌い、しゃべっている…」と言っていましたが、本当にそんな感じ。
屋比久知奈の歌声は独特で、デュエットで合う歌声ではないと思っているのすが、1幕最後の『セイレーン』の井上芳雄とのデュエットは鳥肌が立ちました。
屋比久知奈も井上芳雄もそして子役も舞台上で涙を流しながら歌っていて、とても胸を打たれました。
すべてを赦し、生きていくことが大切だと思わせる力はさすがです。
宝塚OGの春野寿美礼、樹里咲穂、仙名彩世が何役も完璧に演じ、歌っていてなんともハイレベル。
また、ミセス・フェアファックスの春風ひとみが素晴らしいです。
家政婦長なのですが、気品を失わず、ロチェスター家の格をあげていた。
井上芳雄演じるロチェスター卿とジェーンの歳の差が20歳以上あるのをリアルに感じさせるジェーンのキャスティング、素晴らしいです。
ジェーンを上白石萌音と屋比久知奈のWキャストにしたことで、この舞台の成功は決まっていたのかも。
ミュージカルですが、演劇だと感じる舞台でした。
エンターテイメントではなく、もっと尊い公演でした。
よろしくお願いいたします。
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