先週は国立劇場にも行ってきました。
『遠山桜天保日記』は初日にも観劇したので2回目。
8列センターブロックでした。
遠山金四郎が主人公の勧善懲悪のお話で、初春に相応しく晴やかなものを観たと楽しく帰宅できます。
天保の改革で有名なこの時代、奢侈禁止令や貨幣改鋳など庶民の生活は息苦しかったようです。
芝居小屋を全廃しようとした老中に対し、北町奉行の遠山金四郎が芝居小屋を浅草猿若町に移転させて歌舞伎を守ったことから、これに感謝した芝居関係者が遠山の金さんを主役にした演目を数多く上演したことで、遠山金四郎は後世まで広く名前が語り継がれテレビドラマでも人気を得たのでした。
国立劇場の初春歌舞伎は復刻ものが定番ですが、この『遠山桜天保日記』は2008年に復活初演、16年ぶりの再演です。
御年80歳。
台詞回しは歯切れよく、江戸弁が気持ちよく聞こえます。
今年もお元気で歌舞伎を支えていただきたい!
「芝居が民の学問所だ」に痺れました。
菊五郎劇団総出演の息のあった芝居と新春公演ならではの時事ネタも仕込み、面白い芝居です。
ただ、仕方のないこととはいえ、場面転換の度に幕が閉まるのは間延びするようでなんとかして欲しい…
大詰の総踊り&手拭い撒きは華やかで、初春感が満載。
子役も可愛らしく、楽しかったです。
この日は尾上丑之助丈が体調不良で休演(1/11より復帰)
幸いコロナ感染ではなかったようで、公演は中止にならず続行。
代役は誰が演るのかなぁ…と思ったら、出演場面は全カットでした。
丑之助丈の場面は多い印象だったのですが、バッサリ切っても話には影響なく、歌舞伎の底力を感じました。
この手法は他の演劇でも使えないのかなぁ…と思いました。
代役を考えるから、公演を止めなくてはならない訳で、プリンシパルキャストでなければ多少話が通じなくても(遠山桜天保日記は話も通じていたけど)無視する…のはいかがか?
そんなの絶対ダメって言う人は必ずいるとは思うけど、いわゆる主役クラス以外にはいい手なんじゃないか、と私は思いました。
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私が観に行った時は鏡餅もまだありました。
コロナ感染で中止の公演もまだまだありますが、1日も早いご回復と早期の再開を祈ります 。
よろしくお願いいたします