色々書きたいことがたくさんあるのですが、まずは歌舞伎!
私のイチオシ、萬屋の話。
中村時蔵丈が初代中村萬壽、中村梅枝丈が六代目中村時蔵を襲名し、梅枝丈のご子息大晴くんが五代目中村梅枝で初舞台を踏むことが発表されました。
6月歌舞伎座で三代同時襲名披露公演です。
https://www.oricon.co.jp/news/2311239/full/
同時に中村獅童丈の二人のご子息も初舞台。
テレビや映画に出ている中村獅童丈の方がワイドショー的には美味しいらしく、獅童さんと二人の息子ばかり取り上げられるのが非常にモヤリますが、萬屋一門の大看板は中村時蔵ですからね!
テレビ屋で歌舞伎のこと知らない人は、絵として面白い方を取り上げるから、本当に腹が立ちます。
時蔵襲名を第一に報道すべきと思います!
私が生きているうちに梅枝丈の時蔵襲名が見られるとは思わなかった…
そして発表の前々日に2回目の新国立中劇場。
中村梅枝丈渾身の『芦屋道満大内鑑〜葛の葉〜』は何度でも観たい!
1回目は4列目、そして2回目は前が通路の10列目でした。
歌舞伎通は『とちり』の7、8、9列を好むといいますが、2回目の方が梅枝丈の空間支配力の凄まじさを感じられました。
葛の葉は安倍保名が助けた信田の森の白狐で、保名に助けてもらった恩返しに傷ついた保名を介抱し夫婦として暮らし、子まで成しました(その子が陰陽師•安倍晴明だと言われています)
しかし、本物の許嫁である葛の葉姫が保名を探し当ててやって来て、白狐•葛の葉は愛する夫と子どもを残して森に帰る…という話なんですが、その母の情愛、妻としての色気、狐としてのしなやかさ、まさに満点の葛の葉で目が離せません。
この世のものとは思えない葛の葉です。
あのいつも辛口の渡辺保先生が歌舞伎劇評ブログで梅枝丈の葛の葉を非常に褒めてくださっているのもうれしいです。
古典歌舞伎に芯を置き、歌舞伎一筋に精進した中村梅枝の葛の葉、27日が千穐楽です。
ぜひぜひ足をお運びくださいませ。
テレビでは中村梅枝の認知度が低いのが、本当に悔しい…歌舞伎ファンです。
役者の色紙や梅枝丈の葛の葉が障子に書いた和歌や萬太郎丈の押隈が入札で義援金を募っていました(5日間だけ…みたいで、歌舞伎座をはじめすべての劇場でチャリティイベントしていたようです)
私と一緒に観劇した友人たちがこの押隈を見事に落札しました!
能登の力になりたいと常々言っていた友人たち。
色々な意味でありがたくて、自然と手が合わさる気持ちです。
心の温かい友がいることが誇らしい…
6月歌舞伎座の襲名披露公演も大変楽しみです。
梅枝丈の新境地、葛の葉は27日まで新国立中劇場です!
よろしくお願いします。