2018年のトニー賞を作品賞も含め10部門で受賞した『バンズ・ヴィジット』
森新太郎演出だというので日生劇場に。
イスラエルに演奏旅行にきたエジプトの警察音楽隊が迷子になり、迷ってたどり着いた地での一夜の心の動きを描いたもの。
大きな盛り上がりはなく淡々と心の動きを見せるもので、ストプレにあるような題材をミュージカルに仕上げています。
私はイスラエルもエジプトも行ったことはなく、空気感がよくわからない…
イスラエルとエジプトの微妙な関係も想像することは出来ても知らないし、背景がわからないとこのミュージカルはなかなか難しいかと…
私はバーレーンとクエートには行ったことがあり、中東は少しだけ知っております。
肌を出している女性はいなくて黒いチャドルを纏い、女性も街中で見かけなかったあの独特の世界。
イスラエルは近代国家で中東諸国とは一線を画しているとは思ってはいたけど、イスラエルの食堂の女主人ディナは肌を出しまくりで、イスラム国家から訪れた人には刺激がありそうな上に、露骨に誘っていて…
このディナが濱田めぐみ。
確かに歌は上手いのだけど、孤独とか乾きとかは全く感じられず…💦
このお役、歌に難があっても色気があって、倦怠感が感じられるような役者の方が説得力あったのでは?
人のいい食堂のオカミにしか見えず、またはサッサッサと掃除するメリーポピンズにしか見えず、孤独からの人恋しさみたいなものはわからなかったなぁ。
楽隊長が風間杜夫。
この人も誘われるほど色気がなかった…💦
楽隊長が新納慎也で観たかったかも。
芝居上でクラリネットを吹いたり、バイオリンを弾いたり、楽隊員たちが制服のまま舞台で演奏するというスタイルは、とても印象的で素敵でした。
中東の音楽もよかった!
ロシアのウクライナ侵攻で、世界平和の願いが高まりこのミュージカルのトニー賞受賞に繋がったのかな、と思いました。
カーテンコールは楽隊の演奏で、これが本当によかった。
トランペット担当のはずの新納慎也がパーカッション(まぁタンバリン笑)でしたが、ちゃんと楽隊員でした。
こがけんが非常にいいお役でソロを歌っていて(しかもクライマックス)なぜ⁉︎と思ってしまったことは内緒。
また、渡辺大輔のお役があれだけ?と思ったことも内緒。
なんとなくキャスティングが謎のミュージカルでした。
よろしくお願いいたします。